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4.2 320mm試験エンジン(第2ステップ第1ステージ)

1段過給方式による従来サイクルのエンジン試験において、目標出力である出力率309(4,980PS/1,000rpm)を達成した。(図113)
目標を達成したことにより、過給機や燃料噴射ポンプなどの部品の要目決定手法に問題がないことが確認された。

 

4.3 320mm試験エンジン(第2ステップ第2ステージ)

1)機関性能
ミラーサイクルおよび2段過給方式の採用により、最終目標出力である出力率390(6,270PS/1,030rpm、110%負荷、従来の2倍以上の出力)を達成することができた。
性能曲線を図114、115に示す。

 

2)ミラーサイクルの効果
ミラーサイクル用として、2種類のカム
・ミラーカム1:吸気弁閉タイミング下死点前10
・ミラーカム2:吸気弁閉タイミング下死点前20°
を使用し、2段過給方式によりエンジン試験を行った。

 

a. 燃焼最高圧力低減への効果
・従来カム使用時に比べ、吸気圧力は約0.3kgf/cm2上昇するが、燃焼最高圧力は約20%(出力率266(4,275PS/909rpm)時)と大幅に減少することが確認された。
・ミラーカム1,2ともに、目標出力である出力率354(5,700PS/1、000rpm)を達成することができた。
この時の燃焼最高圧力は、約180kgf/cm2で、ほぼ予測どうりである。
・更に、ミラーカム1により、最終目標出力である出力率390を達成することができた。
・排気温度は従来カム使用時に比べ約50℃上昇したが、出力率390の場合でも600℃以下であり、問題ないレベルであった。

 

 

 

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